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FPC通信

FPC社会保険労務士法人・関西中央労務協会 メールマガジン
【第106号・令和6年(2024年)3月】

浅春の候 皆様ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。少しずつ暖かくなっていく頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

花粉症の方は辛い季節ですよね。かくいう私も、花粉症です。10数年前の出産後の春にデビューしました。

さて、少し堅苦しい感じの始まりでしたが、最近、皆様は手書きでお手紙を書かれましたでしょうか?子供の頃は、折り紙や可愛いメモに友達へのメッセージを書き、授業中にやり取りをして先生に怒られました。
高校生の頃にはポケベルで数字や文字のやりとりに変化していきました(年齢が…)。
今や、パソコンにスマートフォン、タブレットと1人が数台の情報端末を持つもの当たり前のご時世、お手紙よりもスピーディなメールやLINEなどで済ませてしまうことが多いですよね。パソコンで作成して印刷というのも多いでしょうか。でも、時と場合によっては、手書きのお手紙やハガキが届くと嬉しくなりませんか?
「拝啓」などの頭語に始まり、時候の挨拶などの前文があり、本文、結びの挨拶と「敬具」などで終わる末文、日付、署名、宛名と一定のルールがあり、ちゃんと書こうとした時、慣れていないと色々調べたりと大変ですね。ですが、送り主が自分のことを思い、一文字ずつを書いてくれていたのかと考えると幸せな気持ちになります。時には、失敗して最初から書き直しているかも…。
メールだと、文章がオカシイなと思ったら、何度でも消して入力し直せば大丈夫ですもんね。今時の人からしたら「重い」と思われるかもしれませんが、嬉しいと思う人が多いと信じたい。

春はお祝い事の多い季節です。ビジネスでもプライベートでも、お祝いに一筆添えてみてはいかがでしょうか。ちなみに、昔から中学校の書写の教科書には、お手紙の書き方が載ってたみたいですよ~。ということは、中学生で書くべき手紙に、やっと私は追い付いたんでしょうか?

気候や気持ちだけでなく、色んな制度も変わっていく時期です。変化に臆することなく、変化を楽しむつもりで前向きに進んで参りましょう!

プチニュース

  1. 協会けんぽの保険料率が令和6年3月分(4月納付分)から改定されます

    協会けんぽから令和6年3月分(4月納付分)から適用となる健康保険料率と介護保険料率について発表されました。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    <令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)>

    https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r06/r6ryougakuhyou3gatukara/
  2. 在職老齢年金の計算に用いる「支給停止調整額」を改定

    令和6年4月から、厚生年金保険における在職老齢年金制度について、支給停止が開始される賃金と年金の合計額の基準となる額(支給停止調整額)が、「48万円」から「50万円」に改定されます。

    https://www.mhlw.go.jp/content/12502000/001040881.pdf
  3. 男女の賃金の差異の平均値を公表 女性の賃金は男性の賃金の69.5%(厚労省)

    令和6年1月30日に開催された「第67回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会」において、「男女の賃金の差異の情報公表状況」が示されました。
    男性の賃金に対する女性の賃金の割合の平均値は、次のとおりとされています。
    全労働者:69.5%、正規雇用労働者:75.2%、非正規雇用労働者:80.2%
    男女の賃金の差異の平均値の公表は初となります。「従業員301人以上の企業に勤める女性の平均賃金は、男性の69.5%にとどまる」などとして、報道などでも話題になっています。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    <男女の賃金の差異の情報公表状況/第67回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(資料2)>

    https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001200619.pdf
  4. 特別加入者の範囲の拡大 フリーランス全般に(改正省令を官報に公布)

    令和6年1月31日付けの官報に、「労働者災害補償保険法施行規則及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和6年厚生労働省令第22号)」が公布されました。この改正は、労災保険の特別加入の対象となる事業に、いわゆるフリーランスについて、具体的な業種を問わず、幅広く、特別加入を認めようとする改正になっています。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    <労働者災害補償保険法施行規則及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和6年厚生労働省令第22号)>

    https://kanpou.npb.go.jp/20240131/20240131g00023/20240131g000230134f.html
  5. 令和6年4月からの労災保険率 業種平均で引き下げへ(改正省令を官報に公布)

    令和6年1月31日付けの官報に、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和6年厚生労働省令第21号)」が公布されました。
    この改正は、労災保険料の算出に用いる労災保険率の改定などを主な内容としています。
    施行期日は、令和6年4月1日からです。近く、改正内容を説明するためのわかりやすい資料が公表されると思います。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    <労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和6年厚生労働省令第21号)>

    https://kanpou.npb.go.jp/20240131/20240131g00023/20240131g000230131f.html
  6. 両立支援等助成金に「育休中等業務代替支援コース」が新設されました。

    令和6年1月から両立支援等助成金に「育休中等業務代替支援コース」が新設され、育児休業や育児短時間勤務を取得、利用する方の業務を代替する体制整備に対する支援が強化されます。中小事業主が周囲の労働者に手当等を支払って代替させた場合、代替する労働者を新規雇用した場合、助成金の対象となります。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.mhlw.go.jp/content/001177133.pdf
  7. 現行の健康保険証が令和6年12月に発行終了し、廃止されることが決まりました。

    保険証の新規発行をやめ、マイナンバーカードと健康保険証が一体となった「マイナ保険証」へ移行されます。経過措置として、廃止後1年間は現行の保険証をそのまま使用することができます。
    マイナカードを取得していない人に向けては、有効期間5年の資格確認書が発行されることになっています。

  8. 令和6年1月から健康保険・厚生年金保険関係届書のレイアウトが一部変更となりました。

    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2024/202401/0104.html
  9. キャリアアップ助成金(正社員化コース)が拡充されました。

    キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、非正規雇用労働者を正社員に転換した事業主に対して助成金を支給する制度ですが、令和5年11月29日から拡充されました。
    (1)助成額の見直し
     1人当たりの助成金が57万円から80万円に増額されました。
    (2)対象となる有期雇用労働者の要件緩和
     対象となる有期雇用労働者の雇用期間が、「6カ月以上3年以内」から「6カ月以上」に緩和されました。ただし、有期雇用期間が通算5年を超えた有期雇用労働者については、無期雇用とみなし助成額は半額となります。
    (3)正社員転換制度の規定に関する加算措置
      新たに正社員転換制度の導入に取り組む事業主に対して、20万円が支給されます。
    (4)多様な正社員制度規定に関する加算措置
    「勤務地限定・職務限定・短時間正社員」制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換した場合40万円が助成されます。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.mhlw.go.jp/content/11910500/001172971.pdf
  10. 協会けんぽより「年収(130万円)の壁」への対応に関する情報が公表されています。

    令和5年11月9日、協会けんぽは「令和5年度被扶養者資格再確認の実施方法等について」を更新し、「年収(130万円)の壁」への対応に関する情報を公表しました。
    被扶養者の収入確認を行った際に、年収が130万円(被扶養者が60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害を有する者の場合は180万円)以上の場合であって、人手不足による労働時間延長等に伴い、一時的に収入が増加していることが確認できた場合は、被扶養者状況リストの「変更なし」にチェックし、「一時的な収入変動」に係る事業主の証明を被扶養者状況リスト等と併せて提出することとされています。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.kyoukaikenpo.or.jp/event/cat590/info231023/
  11. 「年収の壁・支援強化パッケージ」の具体的な取り扱いが示されました。

    令和5年9月27日に「年収の壁・支援強化パッケージ」が公表され、10月20日から助成金の手続きが開始されました。厚生労働省の専用ページも更新され、「社会保険適用促進手当」に関するQ&Aや、いわゆる「130万円の壁」に対応するための「事業主の証明による被扶養者認定」に関するQ&Aも公表されています。
    (1)106万円の壁への対応
     手取り収入を減らさない取り組みを実施する企業に対し、労働者1人当たり最大50万円助成
    (2)130万円の壁への対応
     事業主の証明による被扶養者認定の円滑化
    (3)配偶者手当への対応
     企業の配偶者手当の見直し促進
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_001_00002.html
  12. 令和6年4月からの労働条件明示のルール変更に関する施行通達等が公表されました。

    厚生労働省より、令和6年4月からの労働条件明示のルール変更に関する施行通達等が新たに公表されました。通達以外にも、各種リーフレットやQ&Aの他、改正に対応した「モデル労働条件通知書」も紹介されていますので、確認の上準備を進めておきたいところです。
    詳しくは、こちらをご覧ください。

    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32105.html

ご案内

  • ☆ セミナー告知 ★☆

    弊社桂が株式会社キャリアパワー主催の無料オンラインセミナーを行います。
    着替え時間、職場の飲み会などの労働時間かどうか判断の難しい事例について解説します。

    タイトル:「労働時間になるならないの境界線」
    日時:令和6年3月8日(金) 16:30~17:15
    参加費:無料
    主催:株式会社キャリアパワー
    講師:社会保険労務士 桂 隆博
    参加方法:下記URLからご登録ください。

    https://www.careerpower.co.jp/service/seminor2007/
  • 賞与のお支払いについて

    賞与のお支払いが発生致しました際には、お手数ですが当法人までお知らせ下さい。

  • 健康保険証の返却について

    退職された従業員様の健康保険証は当法人を通じて日本年金機構の各支部へ返却しておりますが、返却の時期や、日本年金機構と全国健康保険協会の間で返却確認の情報にタイムラグがあるため、退職された従業員様へ返却の依頼通知が届く場合があります。
    返却しているにも関わらず、そのような通知が届いた場合は破棄いただき、返却していない場合は速やかにご返却いただきますよう従業員様へご案内ください。
    ご不明な点がありましたら、当法人へお問合せいただきますようお願い致します。

  • 労務管理等のことでお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。